「プロトコールマナー」という表現は誤用です
2024年2月14日![](https://d291egkqeldoxp.cloudfront.net/wp-content/uploads/2024/02/14003214/%E5%9B%BD%E9%80%A3%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%83%96.jpg)
皆さま、ごきげんよう。
日本プロトコール・マナー協会の船田でございます。
本日は、最も基本的なことなのですが、正しくお伝えしたいことをお書きいたします。
わたくしが「プロトコール講師」をはじめた20年前には、まだ「プロトコール」という言葉をご存知無い方が多かったです。
日本は、「プロトコールの発展途上国」と言われることも。
そのような中、様々な方と交流する中で、「仕事は何をしているの?」と尋ねられて「プロトコール講師です」と申し上げても、
ご理解いただけないことが多くございました。イメージさえつかず、説明する時間をいただけないと、本当に何の仕事のことかわからないという態度を取られることがほとんどでした。
そこで、お相手にマナーのたぐいだけれども、国際的なマナーであるということを一言で分かっていただくためにどのようにしたらよいかと考えたところ、「プロトコール・マナー講師」という、肩書にたどり着きました。よくご覧いただきますとお分かりいただけるかと存じますが、ここには、プロトコールとマナーの間に「・(中黒)」を入れているのです。
「プロトコール」という単語だけで、「国際儀礼」や「世界に通用する公式マナー」と訳されますので、「プロトコールマナー」
という表現は「世界に通用するマナー マナー」という重複表現となり、誤用です。手紙などの文面でよくある重複表現の「お身体ご自愛ください」と同じことです。そのような重複表現を避けるために、肩書も、協会名も「プロトコール・マナー」と、「・」を入れているのですが、いつの間にかプロトコールマナーという言葉が浸透しております。
どんなに「プロトコールマナー」ではなく、「プロトコール」と「マナー」ですよと申し上げましても、ほとんどの方が、「プロトコールマナー」と発します。
グローバル社会の現代、プロトコールを必要としている方がたくさんいらっしゃいます。言葉一つひとつ、定義の一つひとつを、正しく知ることから始まります。みんなで、正しく知識とスキルを身につけて、グローバルに活躍していきたいですね。